20 005

”アレンジ挑戦中 1作目”


幼い頃 母と買い物に行くと帰り際
花屋さんで 玄関と床の間用の花を買って帰った。
畳の上に新聞紙を広げて それぞれの花を並べ
玄関用と床の間用の花器を選びそれぞれの分量に花を分ける。

私は 花を一本一本並べるのが好きだった。
色も違えば 大きさも それぞれ姿かたちが違う。
ひとつとして同じものはない。
上を向いているもの横向いているもの曲がっているもの・・・。

並べられた花に見とれていると
「パシッ」と水の中で花を切る音。
隣で母が 花を生け始めた。
花器の大きさに合わせて 高さ奥行き横の広がり 
置く場所 見る位置・・・などなど?
一本一本花をあわせながら 生けられていく。

「お母さんあんまりうまないからな~」と 母。
でも なんだかうれしそう

「お花の先生うまいこと生けはったで~
 一本ちょっと直して もおただけで 全然ちがうねんで~。
でも まあ ウチに生けるんやさかい・・・こんなもんや~」
なんて言いながら・・・
どうやら 私が生まれる前までは 生け花を習っていてそこそこだったらしい。
(子育てが 始まってからは・・・そんな時間は・・・ナシ。)

そして 残ったお花を
私は小さな花びんに挿し 棚の上やトイレに飾っていた。

そんな 幼い頃の風景が 心のどこかに残っている。
静かな時間 音 空間
一つ一つの花が 組み合わされ一つの形となって行く様子 。
(動きたい盛りの2歳児の私が集中した作業の一つだったらしい。)


考えてみると・・・
切り花生産を始めて 6年。
切り花消費者歴   約40年。


学生の頃(数十年前) ○○橋商店街の花屋でアルバイトをしたことがある。
お客さんは バケツの中から花を選んだり 
欲しい花を指定して「エエのん選んでや~」「長さ 揃えとって」
花を選んで 束にし ビニールの紐で束ね
はみ出ている茎を切り揃え 紙でぐるぐると巻く。
年末ということもあって 店先は人盛り。
大きな声で「いらっしゃい!」と 景気よく 威勢よく
どれだけ早く 対応できるかが 切り盛りの醍醐味だった。
小さな店先に 店員さん、お客さんと 人人人・・・・。
とにかく口とカラダが止まることなく ず~っと動いていた。
(忙しかったけど働いている充実感があった。)


また、20年ほど前
友人が”○キューピット”?主催の 
ヨーロッパ花市場見学ツアー無料招待に応募し 当選。
同行者1名旅行費半額ということで 私も誘われ参加した。
それまでも海外には ちょくちょく旅行していたが
気ままな一人旅がほとんどで、団体ツアーは初体験。
参加者のほとんどは花屋さん花業界関係者。
覚えているような忘れてしまっている旅だが
頭の中に 花市場の様子や ヨーロッパの大きな花農家の映像が残っている。
旅行から帰ってから 近くの花屋さんに声をかけられ
仕入れに連れて行ってもらい花のセリ見学したことを微か・・・覚えている。



そして・・・現在・・・花生産者。
知らず知らず・・・準備されていたのでしょうか。

今年夏 連日 花の撰か(選別作業)をしながら
頭の中で 一つの思いが巡っていた。


生産者→ 市場→ 仲卸→ 花屋→ 消費者
消費者→ 花屋→ 仲卸→ 市場→ 生産者


 
「この花は どんな人が求めどんなところに飾ざられるのかしら???」
わが町の花生産組合は 全国各地の花市場に出荷される。



花を手に取った時の人の顔を想像する。
多くの花荷物が入荷され売りさばく市場の人のプロ顔。
小さな花屋さんのための 仲卸さんの仕入れ。
お花が好きで好きでたまらない 花屋さん。
そして・・・最後に 
誰かへの贈り物・結婚式・お葬式・ご先祖さんへの想い・
自分へのご褒美・催しものの彩り・お店屋さん・学校・・・。
人の多く集まる所、ひとり静かにくつろぐ空間etc・・・。




都会に暮らす両親は 娘が切り花生産を始めてから
花屋を見つけては 立ち寄ることが多くなったようだ。
いつの日か・・・”偶然” 私たちが育てた花に出うことを
心のどこかで密やかに願っている。
その瞬間を想像すると胸が熱くなり よ~しと気合が入る



だから、だから・・・一本一本 自律し元気で健康な花を!
その花を手に取る全ての人と繋がっていく 意識を持って・・・。



幼子の小さな手の中の一輪の花。
その経験は・・・永遠に。



そしてそして・・・今・・・花をもっと知りたくて
アレンジに挑戦 スローなテンポで現在進行中!!!